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メドレーで紅白のステージを賑わせることの多い中、福山がデビュー30周年を迎えた2020年という節目にメドレーではなく楽曲「家族になろうよ」を選んだことからは、深いメッセージ性を感じさせる。
2011年リリースのこの楽曲は、同年の第62回紅白歌合戦でも披露された。この年は日本中が一つになって力を合わせることの大切さ、人と人との絆の尊さを改めて感じさせる時でもあった。
そして2020年、新型コロナウイルス感染拡大という未曾有の有事となってしまった中、一人一人にとって大切なことは、 “みんなの心をひとつに”ということなのかもしれない。そしてそれは、福山が紅白で披露した「家族になろうよ」の歌唱に込められている気がしてならない。
■日本中に広がる福山の想い
ステージ上で紳士的に凛と、そして温かく優しく歌い上げる福山の姿は輝いていた。<どんなことも越えてゆける 家族になろうよ>という歌詞の一節が心に入り込み、ハートウォーミングな気持ちにさせてくれた。その部分を歌唱した直後の福山の表情は、大切な家族からの優しい微笑みのように感じさせてくれた。