BLEACH ③

コンコン
「隊長」
隊長室のドアをノックする七緒
「…………」
しかし、返事はないようだ
「入りますよ隊長　失礼します」
返事を待たずに中へ入る。

「隊長！こんなところにいる場合では…
「七緒ちゃん」
「これが　僕らの最後の対面になるかもしれないね」
「え…」
手にしていた手紙を見せる京楽
辞令
右の者を護廷十三隊総隊長、並びに一番隊隊長に任ず　京楽次郎春水
「すまないね…」
BLEACH 520.Killers Not Dead
「91！！　92！　93！」
「きゅうじゅ…ぐあ！」
「ブハアアアアアア」
麒麟殿、相変わらず温泉で治療中の一護。
頭までつかって温泉を浴びるが…息が続かずカウント役を蹴っ飛ばして浮上
「失敗だバカ野郎」！
「ガキでもそのくらいできんぞ！」
ご立腹の天示郎
「いつの時代のガキだよ！」
「100数えるまで温泉の中に潜ってろって！」
「お前はできんのかよ！？」
「フツー顎くらいまでだろ！」

「どこの親が子供に100まで潜ってろなんて言うんだ！」
「あーうっせぇな」
「カズオ！カズヒロ！もっぺんそいつ抑えて潜らせとけ」
「はいアニキ！！」
「うおお！」
「暴れないでください！」
舎弟？に命じて一護を静める天示郎。
抵抗する一護。
「そうはさせるか」
「うおっ！」
「カズオ！」
「このガキ！！」
カズオ＆カズヒロと一護が格闘していると…「待て」
何かに気付いた様子で立ち上がる天示郎。そして…
ゴ　ッ
いきなり一護を殴り飛ばす
ガコォン！！と音を立てて吹き飛ばされた一護
「何すんだよこの野郎！？」
勢いよく起き上がり反抗するが
「治ってるみてぇだな」
「え？」
「治ってねぇのならこれで死んでるはずだぜ」
「見ろ　傷がきえてるだろ」
天示郎の一撃で包帯がはがれた一護。
「本当だ」
「お前がここでやることは終わった」
「次の宮へ送ってやんよ」
「次？」
どうやら次の行先があるらしい。
一護が疑問をこぼしていると
「待ちな！」
「オレも行く！！」
恋次が温泉から立ち上がり、オレも行くと宣言。
「恋次！　何言ってんだ？お前まだ…
一護がいい終わるより早く…
ズ　ド　ッ　
天示郎の一撃が炸裂
しかし…

「どうした？　そんくらいじゃ吹っ飛ばされねぇぞ」
堪えきる恋次、見るからに万全ではないものの、
その心意気を感じたのか、恋次にも許可を出す
「…いいぜ」
「オレの拳に耐えられるなら十分だ　行きな！」
「あ…ああ！」
晴れて同行が認められた恋次とともに
「それでは行きますぞ！」
ガ　ン　
シーソー方式で次なる宮へ飛ばされる一護
「他の方法ねぇのかよ！？」
「行ったか…」
一護達を見送った天示郎ら
「カズオ！カズヒロ！　手間かけたな！」
「もうその防水服は脱いでいいぞ」
「はい！！」
防水服を脱ぎ、上半身裸になったカズオとカズヒロ
その体には無数の火傷跡が…
「この超霊糸製の特注防水服を着ていなければ」
「超回復泉で血が沸騰しているところでした」
「天示郎様の白骨地獄と血の池地獄に…」
「何の苦も無く裸で浸かっていられるなど信じられません」
「彼らには本当に驚かされます」
「ああ」
「オレの見込み以上だった」
「特に一護はな」
「あの野郎　おれの拳が当たった瞬間」
「自然に反撃して俺の手にヒビを入れやがった」
「何ですと！」
「かつては瞬速の天示郎と呼ばれたオレだ」